9.18.2012

佐々木健一ルーム VOL.5


毎年9月の第2土曜、日曜に開催され、今や世界的にも有名になった、仙台の「定禅寺(じょうぜんじ)ストリート・ジャズ・フェスティヴァル」。
今年も9月8,9日の2日間行われ、今回が22回目。
過去最多48カ所のステージに76のバンドが出演、予想人出70万人と肥大化の一途だ。

私もかつては東西南北に数キロも歩いて観て回ったけど、ここ数年は同じ場所で観ている・・・ちゅうか飲んでいるの。
出演バンドのチェックも楽しいが、普段なかなか逢えない友人知人と旧交を温めるのがまた楽しくてね。

個人的に一番驚いたのは、もう10数年前か。
石巻から演奏に来ていたアネコ(女の子)バンド。
トリオで、バンド名が「ブルー・ヴェルヴェッツ」。
パンフにこの名前を発見した時は、もしかして・・・と思って観に行くと、
Oh〜!やっぱりそうだった! 何とCCRのコピーバンドだった!!
ブルー・ヴェルヴェッツはCCRのアマチュア時代のバンド名。

2年前、ブルース〜R&B系が中心のステージを観てたまげたのが「モアリズム」というバンドだった。
後で知ったが、元カリフラワーズの中村君が作ったバンドで、やっぱりね。
センスが違う。

演奏終了後、彼に声を掛けて話をした。
「ナット・キング・コールやロニー・ジョンスンが好きなんですか?」
「ハイ。ロニーのPヴァインのCDは大愛聴盤です。」ちゅうからまたビックリした。

PヴァインのCD『ホット・フィンガーズ』ね。
中村君に「あのCD、私が選曲とライナー担当させて貰ったんですよ。」と告げると
「エッ?!佐々木健一さんですか?!」

「何にぃ?おっちゃん、話を作ってんのかぁ?」
と思われっぺが? いや、ホントでがす。

去年と今年は、このモアリズムを観る目的で出向いた。
やっぱりいいっちゃねぇ。
唄も演奏もしっかりしているのは勿論、ウィットやユーモアといったJiveのキモをちゃあ〜んと心得ているところが素晴らしい。

出演バンドやステージを紹介したパンフには自分達の一言コメントが載っている。
それを見ると、カリプソだ、ジャグバンドだ、あるいはアイリッシュだと気になるものがちらほらとある。

But、酒(勿論、宮城の地酒!)飲んであっちだこっちだと歩くには体力低下で・・・

結局は音に酔うより、酒に酔って夕方には帰ってくるという、毎度のパターンが今年もでした。



というところで、んでまず。


佐々木健一











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いづみや
仙台市青葉区中江2丁目15-17
TEL & FAX   022-223-3792

9.06.2012

佐々木健一ルーム VOL.4


さて、今回はいづみやのおやぢの酒場放浪記とまいるべか。

納め先の地元飲み屋さんには「市場調査」と称してほぼ毎週飲みに出向いている。
宮城の地酒がどのような人達にどのように飲まれているのか。
そんな実態調査というわけだ。
ウ〜ム、どこまで商売熱心なんだべ、このおやぢ。

8月11日土曜日、仙台壱弐参(いろは)横町にある「なつかし屋」さんに行く。
店に入るなり「おお!けんちゃん!!」と声を掛けるおやぢ二人。
その主はタマちゃんとチバちゃん。共に歯医者だ。

このご両人とはその昔、国分町の「石」さんでよく出くわし、そんで仲良くなったの。

二人共ボクシングが好きで、殊にタマちゃんは自身が大学のボクシング部で活動してたもんだから、そら詳しい。
仙台市内の友人知人でボクシングの話でもりあがれんのはこの二人のみ。

あれは3年前か。
タマちゃんの医院に出入りする納入者の中に“いぎなり”(うんと)ボクシング好きの若者(わげもん)が居るという。
それでタマちゃん、彼を是非私に逢わせたい、てえんで「なつかし屋」さんで飲むこととなった。

その彼、やはりというか、周りに誰もボクシングの話をする相手が居なく、相当欲求不満の様子。
なもんだから、そらぁ話すこと、話すこと。
30代の彼は、ボクシングの入り口は辰吉丈一郎だど。

対して私は最初TVで観たのがファイティング原田対エデル・ジョフレだからね。
話がマーヴィン“マーヴェラス”ハグラー(マイ フェイヴァリット!)対トーマス“ヒットマン”ハーンズ(1950年代シカゴのハーピスト、ヘンリィ・ストロングにソックリ!)の一戦の話になった時のこと。

当然彼はこの試合も後にヴィデオでチェックしている訳だが、
「んで、あん時のレフェリー誰だが知ってる?」
「レフェリーまで知らないっすよ!」
「そりゃ甘いね。レフェリーはリチャード・スティール!」
「どひゃぁ〜!参りました!!」

あ、良い子のみなさんはこんなおやぢにならないでね。ウハハハハ〜!

話は8月11日に夜に戻る。
久しぶりに逢ったタマちゃんとチバちゃんと例によってど〜でもいような話をしていた時だ。

何がキッカケだが忘れてしまったけど、フイにSylvie Vartanのネタになった。
「オレ、シルヴィーが1971年5月に仙台公演やった時、観にいったんだ」
というと、チバちゃんが「あ、オレも観に行ったよ」てんでビックリ!

チバちゃん、私より1学年下で、てぇことは中学3年で観たのがよ〜!
シルヴィのスカートの下のパンツは青だった(見せる為にはいている)とチバちゃんの口から突いて出てOh My God!
男って見ているところが一緒なんだなぁ(笑)。

そういや、今年になって気付いたんだけど、ライブハウス HEAVENでのDJ会で回す為にシングル盤をチェックしてたら。
シルヴィの「悲しき雨」(カスケーズのヒット曲)原題は “Rhythm In The Rain”
だけど、日本盤シングルのスリーヴには「Rythm」が「Reythm」と誤記されていた。
(どーでもいいネタでスンマセン)



というところで、んでまず。


佐々木健一











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いづみや
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8.11.2012

佐々木健一ルーム VOL.3


世の中、ロンドンオリンピックのニュース一色の感あり。
スポーツのTV観戦好きの私のこと、オリンピックも・・・と思われるべが?
ところが、実は私は基本的には殆どオリンピックには興味がない。
唯一(野球がハズれたんで)サッカーは集中して観てます。

ま、これにしたって国際大会のひとつということでだし、年齢制限のある男子は、ま、いってみればW杯や各大陸の選手権より格下な訳だし。

男子サッカーは当然(?)というか、スペインを応援してたよ。
対日本戦でもね。
But, 余りにもの情けないプレイ振りに途中からは日本に肩入れしてたぞ。
明らかに前線のタレント不足だった。

何で、テージョ(FW バルセロナ)をもっと早く投入しなかったんだべ?
監督のミージャは吊し上げを喰ってもしかたねぇべね。

日本の快進撃のウラに実は宮城の地酒が関与していた事は殆ど(全く)知られていない。

ホントだってば!!

昨年12月。
東京某所で開かれた関塚監督の壮行会にて、同氏は蔵王の純米大吟醸斗瓶取りを口にしていた。


この酒、宮城県内の鑑評会に出品する為だけに造られたもので、それをいづみやでは、毎年10月に出品後に残った酒を全量分けて貰ってんの。

で、この1,8㍑をだね、関塚さんの友人である仙台のSさんが差し入れとして送ったのよ。
Sさんによれば、関塚さんからの年賀状には「酒、美味しく頂きました」と記してあったど。







「ウム。こんなグレートな酒飲んだんだ。スペインが何だ!ブラジルが何だ!!やってやろうじゃねぇか!!」
と、こうモティヴェーションは上がったと、ま、こう私はモ〜ソ〜してんでがす。ウハハハハハッ〜!

TVに関塚さんの顔映し出される度、うちの母に「この人は蔵王の・・・」と毎度毎度いってんの。
そのうちこういうべよ。
「日本がメダル獲った陰には宮城の地酒あり」とね。ウハハハハハッ〜!
(*惜しくも4位に終わりました)

ところで、8月6日付けの日刊スポーツで、オリンピック開会式でポール・マッカートニーが「ヘイ・ジュード」を唄ったという事が書いてあって、へぇ〜、初めて知ったよ。
記事ではポールがどうしてジョンのこの唄を?という考察をしていた。















そんで思い出した。
「ヘイ・ジュード」でね。

20112012のプレミア・リーグでの最終節にて、劇的勝利を挙げて久しぶりの優勝を果たしたマンチェスター・シティだが、試合後、表彰セレモニィの時に地元スタジアムに居たサポーターが「ヘイ・ジュード」を大合唱してたけど、エ?リヴァプールのバンドの唄をマンチェスターのクラブのサポーターが・・・って、これっていいのすかや?




というところで、んでまず。


佐々木健一











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いづみや
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7.11.2012

佐々木健一ルーム VOL. 2




今週、店内でクリーデンス・クリアーウォーター・リヴァイヴァルのCD『コスモズ・ファクトリー』を流していた時の事。




初来店してビール類を買ってくれたお客さん(40代?)が、「あれ、CCRですね」という。
CCRとなればこれは黙っちゃあいらんねこのおやぢ、「好きなんですか?」と訊くと、そうだという。
思わず「いい人だねぇ」と(笑)。


自宅レコード部屋に、無造作につみあげられている雑誌類の山の中から、この度CCRのファン・クラブ会報誌を再発見した。
それは1972年1月発行の第17号で、初にして唯一の来日を前にしての記念号だ。
あ、私も東京さ見に行ったの。前から3列目の席で。

「誌」とはいっても、ガリ版刷りという今や絶滅した手法による20ページ程の冊子。
この歳になって見ると“おしょさ”(恥ずかしさ)が先に立つが。
会員は20前後の男女が多いようで、寄せている文も稚拙といや稚拙。

で、その中で、会員No.372の男性の投稿には「過去を振り返ろう!!」として、彼は今(当時)ビル・ヘイリーと彼のコメッツ、チャック・ベリー、リトル・リチャード、ジェリー・リー・ルイス、ラリィ・ウィリアムズ等を聴いていると書いている。素晴らしい〜! No.372さん、元気であるべが?














更に、彼はジョン・フォガティはリトル・リチャードやチャック・ベリーに影響を受けている筈だとし、その唱法や「イット・ケイム・アウト・オブ・スカイ」(『ウィリィ・アンド・ザ・プアボーイズ』に入っている。私も大好きな曲)での「リードギターの動きはまさにチャック・ベリー」と指摘している。
この方をどなたか再発見してくれねべが?

私が同ファンクラブに入ったキッカケは『コスモズファクトリィ』の内ジャケに記してあったファンクラブへの入会案内を見て。
会長であるオオヤさん(今何処に?)の個人宅の住所が載ってたの。
今じゃとっても考えられない、のーんびりした時代だったんだねぇ(笑)

CCRのLPは『ペンデュラム』まで全て買った。
その中で『CCR登場!』と『グリーン・リヴァ』でライナーを担当しておられる桜井ユタカさんには20数年の時を経て宮城の地酒を買って頂くようになったのも、不思議な縁。


ジョンの1997年のソロCD『ブルー・ムーン・スワンプ』ではゴスペル・カルテットのフェア・フィールド・フォウを登用しているけど、その1年後に友人からの協力も得て手持ちSPを使ってフェア・フィールド・フォウのフルCDPヴァインから出させて貰ったのも、これまた縁。










いや〜縁は巡る、だっちゃねぇ。

というところで、んでまず。


佐々木健一












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いづみや
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7.01.2012

佐々木健一ルーム VOL. 1





「フェイスブック」と聞いた時、てっきり”Faith Book” とばかり思い込んでいたよ。
信仰の書?聖書のことかぁ、と勘違いしたのはこのおやぢです。















世の技術革新から全く縁の遠いところで生きてるんで、さながらツチノコかイリオモテヤマネコか、果たまたタガメか。
絶滅危惧種のような人間でしてね。
ま、それで一切不自由を感じてねえんで!

道具って飽くまでも道具の筈が、主客転倒で道具に使われてる人も多いんでねべか?
フェイスブックにこんなこと書く人も多くはねぇんでしょうが。
(注*これが掲載されるのはblogですが・・・)


こんなおやぢが経営する仙台の酒屋いづみやは、宮城の地酒のみ、それも8つの蔵の酒しか扱わずに何とかかんとかやってます。











県外発送も力を入れていて・・・というとフツーの人には「あ、ネット販売ですねぇ」といわれたんだげんど、「いいえ、全て人力です!」と返すと笑われるよ。

それはもうさながらネズミ講でね。
「いづみやの宮城の地酒ネズミ講」といわれ(って自分でいってるだけ)「酒」だけでなく、その酒に込められた造り手のSoulを伝えるべく、手紙付きにて発送しています。

こんなリストが送られてきます
















行った先のお客さんが次の人に紹介してくれるパターンで、のんびりと自分のペースで商ってますよ。

ま、どこまでが商売で、どっからが趣味か判んねぇ。
「嫌いな事はしない。好きな事しかしない。」
を御旗にしてるんで、どんなアホなおやぢがやってんだべ?と関心持ったら、勝手に調べて連絡けさいんね。

ネットやってません。Tel or Fax 若しくは手紙かハガキで。
伝書鳩は難しいか。

音楽、サッカー、映画、地理、昆虫や爬虫類等々の話なども大好きです。


というところで、んでまず。


いづみやのおやぢ  佐々木健一


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勝手に調べて、と書いてありますが、連絡先はこちらです。









いづみや
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2.21.2012

*スウィート・ソウル的恋愛談義* スペシャル座談会 vol.2





バレンタインデーを数日後に控えた2012年2月某日、都内某所、(自称)スウィート・ソウルと恋愛に詳しいブルース婦人部・男子部メンバーが自身の甘くて苦い経験に妄想を絡めつつ、恋愛談義に花を咲かせました。


【参加者】 
のびちゃん:恋愛も音楽もリズムのキープが要です。
      中野カメオ:強気な奥手。根拠の無い自信家。

      aoi:ビター・スウィートな恋愛指南ならお任せを。
                   レジェンド・バディ:酸いも甘いも噛み分けた恋愛兄貴。(電話参加)
【立会人】スウィート・ソウルにも恋愛にもたいして詳しくないブルース婦人部・女子部3人



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女子部:早速ですが、本日は皆さんご自慢のスウィート・ソウル盤をお持ちいただきましたので、それらを聴きながら甘くて熱い恋愛談議をしていただきたいと思います。

のびちゃん(以下のび):はい喜んで。ビールを飲みながらでいいですか。
(ビールが運ばれてくる・カンパーイ)
1曲目はどうしますか。



aoi(以下もaoi):まずは直球勝負でしょう。


Terry Huff & Special Deliver  "That's When Love Hurts"   "Lonely One"













中野カメオ(以下カメオ):むふっ!もう、なんというか・・ああっ!(身悶え)


のび:これ程強烈な裏声を聴くと、自然にこう・・手が・・(身悶え)


aoi:この張り上げた時の切なさは尋常じゃないです。こう・・あふっ!(身悶え)


女子部:冒頭から雰囲気がおかしくなってきましたが、大丈夫でしょうか。


カメオ:以前、知り合いの女の子に頼まれてCDの選曲をしたんですが、「女の子は切ない曲が好き」という昭和的な先入観でコレを入れた事がありますね。


女子部:反応はいかがでした?


カメオ:反応なしでした。


のび:いわゆる空回りですね。


aoi:つき合ってもいないのに、捨てないで!と懇願するイメージです。


のび:曲を選んだ側だけが妄想に身悶えするという・・・


カメオ:ひとりショート・コントです。


aoi:ご愁傷さまです。


カメオ:それ以来女の子はスウィート・ソウルが苦手なんじゃないか、という深い疑念が生まれたわけです。もう女の子なんて誰も信じることができません。そう、誰も。


女子部:・・・どうしちゃったんでしょうか。しかし女の子でもこういうのが好きな人もいるんじゃないですか。


カメオ:僕は信じません!もう誰も・・・


aoi:裏声が主流ですからね。女の子は感情移入しにくいかもしれません。


のび:女の子は甘いものが好き、というのは嘘だったんですね。


女子部:それとこれとは違います。


aoi:甘いだけじゃダメなのよ、ということじゃないでしょうか。


カメオ:ケーキを食べながら「甘くなくておいしい!」とか言っちゃうあの感じですね。


のび:女ゴコロは複雑です。


女子部:何の話をしてるのかわかりません。
では、スウィート・ソウルじゃ女の子は落とせないという事なのでしょうか?


カメオ:そもそもが男目線であることは確かです。
周囲に気兼ねなく身悶えするためにも出来れば独りで聴きたいところです。



のび:スウィート・ソウルは “とびきり甘い” のと “やたらと切ない” のに分かれますが、女の子に聴かせるなら前者です。


カメオ:テリー・ハフは完全に後者です。


aoi:1曲目の選択を間違えました。


女子部:では切なさは堪能したので、次からは女の子が落ちる“甘い”のをお願いします。


aoi:では、わたくしラブ・マスターaoiが未だ負け知らずのこの曲なんていかがでしょう。

Charlie Wilson (GAP Band)   “Without You”



(一同、顔を見ながら静かに聴き入る)




aoi:猛烈に恥ずかしいです。新種のプレイのようです。




カメオ:確かに女性を口説くためにあるような曲です。


のび:確かに甘いのですがスウィート・ソウルではないですね。
これは女性を落とす “道具” としてこそ有効に機能するものです。


aoi:まさにツール(道具)・ミュージック!


カメオ:とりあえずメモって帰ります。

First Class "Me&Gemini"



カメオ:幾多の失敗の結果、女の子の警戒を解くにはこれくらいの明るさとテンポが必要というところまで辿りつきました。甘いけど爽やか。


aoi:見事なスウィート・ダンサーですね。


のび:これなら女の子も大丈夫でしょう。しかしその先に進む“ひと押し”が足りません。


カメオ:そこが私の愛しきウィーク・ポイントです。

The Stylistics “You are Everything”













aoi:やはりメジャーならではの強さがあります。今一度の再評価が必要です。


のび:(悶えながら)ほんのり切なくも圧倒的に甘みが勝ってます。

(一同裏声でサビを合唱)



女子部:これはダイアナ・ロスとマービン・ゲイも歌っていますが、ということはあれもスウィート・ソウルですか?


aoi:あれは全然違います。美しいけど狂おしさに欠けます。


のび:結婚式でかけるならダイアナ&マービンですが、二人っきりなら断然こっちです。


カメオ:スタイリスティクスは日本のカラオケにも入ってますからね。
以前 “愛が全て” を全力ファルセットで歌って、周囲に思い切り引かれたことがあります。


女子部:それを聞いて急に切なさが勝ってきました。

 
Blue Magic   “Side Show”








のび:何度聴いても必要以上にドリーミーですね。


aoi:この曲大好きなんで好きな女の子に必ず聴かせるんですが、何故かいつも反応が薄いんですよ。頼まれなくとも歌の背景まで説明するんですが。


女子部:どんな歌詞なんですか?


aoi:大きな劇場の横の見世物小屋で繰り広げられる悲恋の物語という感じでしょうか。


カメオ:永年愛聴してきましたがそういう歌だったのかと、本日初めて認識しました。


のび:モテ要素が薄まりました。以後これは独り聴きします。

The Moments    “Not On The Outside” “Love On A Two Way Street”




aoi:スウィートといったらやはりモーメンツは外せないですね。


のび:私のソウル・ブラザー、レジェンド・バディ氏はバーでこれがかかると毎回号泣しながらカウンターで絶唱します。


女子部:何かあったんでしょうか。


カメオ:ではちょっと電話して訊いてみましょう。
(バディ氏へ電話)兄貴、ご無沙汰です。



レジェンド・バディ(以下バディ):どうも。何事でしょうか?


カメオ:突然ですが、モーメンツの Two Way Street について、一言。


バディ:え!?モーメンツ!?もぉーめんつぅ!?もォ…(ゲホゲホっ)
(ツー・ツー・ツー)



カメオ:切れちゃいました。


aoi:・・・次、行きましょうか。


のび:次は当然モーメンツ改めレイ、グッドマン&ブラウンでしょ。

 
Ray,Goodman&Brown    “Inside Of You”  

“A Part Of You”“Special Lady”  





カメオ:メンバーは同じなのに空気感が大分違いますね。


のび:音質がクリアになって、おススメしやすくなりました。


aoi:否定する要素がひとつもありません。


カメオ:酔っぱらった帰り道はかなりの確率でこれを聴きますね。うっとりon西武線です。


aoi:素晴らしさの奥で甘みより切なさが上回ってる気がしますね。


女子部:ってことは、やはり女の子にはモテないってことですね。


一同:・・・・・・(ここでバディ氏からコール・バック)


バディ:先ほどは失礼しました。モーメンツは思い入れがありすぎて、意識が遠のいてしまいました。


カメオ:怖いから過去はもう聞きません。モーメンツのほかにお薦めのグループは?


バディ:今の気分はブラック・アイヴォリーですね。特にデビュー盤が好きです。


のび:あ、それならここにあります。聴いてみましょう。


Black Ivory    "Don’t Turn Around" 




カメオ:うひぃ!狂おしい!いいっ!


aoi:安定感もあるのにやたら若いんですよね。このグループ。


のび:この時は16~17歳くらいでしょう。


カメオ:青いけどキッズではない。そこに悶々としたやるせなさがありますね。
グッド・チョイスです。さすが兄貴。今日はありがとうございました。



バディ:え?それだけ? 好きなスウィート・グループならあと40~50組はありますよ。エシックスでしょ、デルフォニックス、あとテンプリーズにダイナミクス、フォー・ミンツ・・・


カメオ:では失礼しまぁす。(プチッ。ツー・ツー・ツー)


aoi:それでは続けましょう。


のび:では、満を持して私の愛するこのグループを。


The Whatnauts   "I’ll Erase Away Your Pain"



カメオ:OH!ホワットノウツ!


aoi:なんとまぁ・・狂おしい!


のび:官能度の押しの強さがハンパないので、女の子とは聴けないです。


女子部:じゃ、ダメじゃん。


のび:続いてはこれ。

The Ultimates  "Loving You Is Easy " 



カメオ:とろけます。というか、既に半分以上とろけています。


のび:これ、ジャケットが何パターンもありますよね。
以前の日本盤CDは、好きなジャケットを選べるようになってます。
ほら。(ジャケット広げる)



カメオ:どれをチョイスするかで、相手の心理がわかるという・・


女子部:絶対わかりません。


aoi:最近再発になったやつはこのロマンチックな白人女性写真バージョンですよね。


女子部:みなさんはどれがお好みですか?
好きなジャケットを指差してください。






せーの・・





え?これですか?


のび:当然です。この衣装、最高です。これ以外は認めません。


女子部:モテなそうですが・・・・


のび:そんなこたぁ、どうだっていいんです。ああっ!もふっ!(身悶え再開)


aoi:そう、もうどうだっていいんです!んん・・(身悶え)


カメオ:でもモテたいんです!ああっ!(身悶え)


女子部:・・・また妙な雰囲気になってきましたのでこの辺で中締めにしましょう。
まだ音盤は大量に残ってますが、そろそろ本日のまとめをお願いします。
皆さんにとってのスウィート・ソウルとはどんなものでしょうか。



aoi:口説くのには向かない音楽でした。


カメオ:基本的には男の自己陶酔のための音楽でした。


のび:裏声のマッチョな女々しさが好きというマイノリティ女子、今すぐコンタクト・アス!









この後も延々と悶絶ソウル談議は続きました。
本当に口説ける音楽とは何なのか。探し求める旅は始まったばかりです。




(文責:No.6 中野カメオ / No.3 bunyayurisses)